お茶の種類は、茶葉の発酵の具合によって変わります。 大きく、摘み取った茶葉に熱を加え、早い段階で発酵を止める、緑茶などの「不発酵茶」と、 茶葉を発酵させる烏龍茶や紅茶などの「発酵茶」に分かれ、日本茶はほとんどが不発酵茶になります。
摘み取り前の20日前後から、茶樹にあたる直射日光を避けるために、茶園の棚に菰(ワラで編んだむしろ)を掛けて全体を覆いをする。 それにより、渋みのもとであるカテキンが少なくなり、また旨み成分であるテアニンが増え、玉露特有のとろりとした飲み口と甘みが生まれる。
玉露と同じく栽培中に遮光するものの、茶の木そのものに1週間ほど直接覆いをして遮光する。 玉露のような旨み成分と甘みを含みつつ、玉露ほど長く覆わないことで、煎茶のような爽やかさを合わせもつ。
茶葉の蒸し時間によって、浅蒸し茶、深蒸し茶などと分かれるが、浅蒸し茶は「山の茶」とよばれる、山間部で育つ茶葉から作られる。 山間部は霧が多く、日照時間が少ないので、葉がうすく柔らかい。 そのため、蒸し時間を短くすることで綺麗な黄金色の水色と、さらりとした飲み口が特徴的。
通常の煎茶よりも、2~3倍ほど長く茶葉を蒸すため、渋み成分のカテキンが抑えられ、甘みが増してまろやかな味わいになる。 葉に含まれる水分が多く、粉状にもろくなるため、栄養分が湯に溶け出しやすくなり、水色は濃い深緑色となる。
深蒸し茶や煎茶の製造工程で出る、細かく砕けた部分を集めたお茶で、味の成分が溶け出しやすく、茶葉そのものを味わうことができる。 淹れた際に粉状の茶葉が沈殿するため、透明感は控えめで濃い深緑の水色をしている。
粉茶同様、深蒸し茶や煎茶の製造工程で出る、芽や葉の先端部分を集めたお茶。 芽や葉の先端は水分が多く柔らかいため、小さく丸まっており、茶のエキスが凝縮されている。 そのため、力強い風味と濃厚な味わいが特徴的。水色も濃い緑色。
こちらも深蒸し茶や煎茶の製造工程で出る、茎の部分を集めたお茶であるが、甘み・旨み・香り成分は葉よりもむしろ豊富。 水色はやや淡白だが、爽やかな香りと、あっさりとした味わいで、苦みが少なく飲みやすくなっている。
比較的葉の大きい茶葉や茎茶などを焙煎したお茶。 高温で加熱し一気に冷ますことで、茶葉に含まれる苦み成分のカフェインや、渋みのもとであるタンニンがなくなり、 体調の優れない時や、子供でも飲みやすくなっている。独特の香ばしい香りは、リラックス効果もある。
深蒸し茶や煎茶の仕上げの工程で、茶のかたちを揃える際に出る、茎や芽、大きな葉や粉状の茶葉を「出物」と呼びます。 出物にもそれぞれ個性があり、濃厚な味わいの茶芽や、栄養豊富な茎茶、茶葉をまるごと味わえる粉茶や、焙煎し香ばしく仕上げた焙じ茶など、 深蒸し茶や煎茶とはまた違う、個性豊かなお茶になります。
玉露は摘み取り前に茶園の棚に菰(ワラで編んだむしろ)を掛けて全体を覆い、日光を遮ります。 そうすることで茶葉が光合成をできなくなり、肥料たっぷりの地中から栄養を吸い上げ、葉に蓄えます。 それにより、甘み成分であるテアニンが増え、甘みの強い茶葉になります。 また、煎茶は年に約3回、葉を摘むのに対し、玉露は年に1回、新芽だけを摘み取ります。 このような手間と貴重さで、玉露は高価なお茶になるのです。
おいしいお茶とは、香りが良く、茶葉の甘みと旨みをしっかりと味わうことができるお茶です。 渋みが強いと、茶葉の風味が損なわれるため、渋みは、甘みを感じさせてくれる程度のバランスが良いのです。
お茶の渋みのもとになる成分は、タンニンです。 この成分はお湯の温度が100℃に近いほど、よく溶け出すので、急須に注ぐお湯の温度が熱いほど、渋みの多い味わいになります。
お茶はそれぞれ茶葉ごとに異なる製法でつくられ、全くちがう特長をもっています。 それぞれに合った「茶葉の量」、「湯の量」、「湯の温度」、「抽出時間」で淹れると、 難しい所作がなくとも、茶葉本来の個性を十分にお楽しみいただけます。
沸騰した湯を、急須と茶碗に入れ、温める。 急須の湯を捨て茶葉を入れる。50℃ほどのお湯を急須に注いで、2分ほど蒸らす。 先ほど温めた茶碗の湯を捨て、急須のお茶を最後の一滴までしっかりと注ぎきる。
沸騰した湯を、急須と茶碗に入れ、温める。 急須の湯を捨て茶葉を入れる。湯冷ましした茶碗の湯を急須に入れ、40秒ほど蒸らす。 先ほど温めた茶碗に急須の茶を、最後の一滴までしっかりと注ぎきる。
沸騰した湯を、急須と茶碗に入れ、温める。 急須の湯を捨て茶葉を入れる。湯冷ましした茶碗の湯を急須に入れ、1分ほど蒸らす。 先ほど温めた茶碗に急須の茶を、最後の一滴までしっかりと注ぎきる。
沸騰した湯を、急須と茶碗に入れ、温める。 急須の湯を捨て茶葉を入れる。湯冷ましした茶碗の湯を急須に入れ、30~40秒ほど蒸らす。 先ほど温めた茶碗に急須の茶を、最後の一滴までしっかりと注ぎきる。
沸騰した湯を、茶碗に入れて温める。 急須に茶葉を入れ、直接湯を注ぎ、30~40秒ほど蒸らす。 先ほど温めた茶碗の湯を捨て、急須の茶を、最後の一滴までしっかりと注ぎきる。
沸騰した湯を、茶碗に入れて温める。 急須に茶葉を入れ、直接湯を注ぎ、30~40秒ほど蒸らす。 先ほど温めた茶碗の湯を捨て、急須の茶を、最後の一滴までしっかりと注ぎきる。
沸騰した湯を、茶碗に入れて温める。 急須に茶葉を入れ、直接湯を注ぎ、30~40秒ほど蒸らす。 先ほど温めた茶碗の湯を捨て、急須の茶を、最後の一滴までしっかりと注ぎきる。
大きめの急須もしくは土瓶に、茶葉を入れる。 沸騰した湯を勢いよく注ぎ入れ、蓋を閉じて30秒ほど蒸らす。 急須の茶を、最後の一滴までしっかりと注ぎきる。
沸騰した湯を、ポットとカップに入れ、温める。 ポットの湯を捨て茶葉を入れる。沸騰した湯をポットに入れ、3分ほど蒸らす。 先ほど温めたカップに、ポットの茶を、最後の一滴までしっかりと注ぎきる。
沸騰した湯を、急須と茶碗に入れ、温める。 急須の湯を捨て茶葉を入れる。高めの位置から沸騰した湯を注ぎ、1分ほど蒸らす。 先ほど温めた茶碗に急須の茶を、最後の一滴までしっかりと注ぎきる。
沸騰した湯を、茶碗に入れて温める。 急須に茶葉を入れ、90℃ほどの湯を注ぎ、すぐに湯を捨てる。 そこに再度湯を注ぎ、1分ほど蒸らす。 先ほど温めた茶碗の湯を捨て、急須の茶を、最後の一滴までしっかりと注ぎきる。
静岡は日本のお茶生産量の約4割を占める、日本一のお茶の産地です。 それは、川が多いために水源が豊かであることと、気候が温暖で日照時間も比較的長いので、お茶の栽培に適しているためです。 また、明治維新後に牧之原台地の開墾が行われるなどの歴史的背景もあります。 静岡では、寒暖差が大きく、ミネラルを含む霧が多い山間部や沢部だけでなく、 温暖な平野部にも茶畑が広がり、それぞれの土地の個性が活きたお茶が作られるのです。
お茶は保存食品ではありません。 とはいえ、腐るわけではないのですが、時間が経つほど本来の風味は徐々に失われていきます。 特に開封し、酸素に触れると味と香りは少しずつ衰えます。 なるべく2週間ほどで飲みきれる量を目安に、少量ずつ買うのがおすすめです。 できるだけ密封し、直射日光の当たらない常温の場所に置いて保存してください。 また、においが移りやすいので、香りの強いものの近くは避けてください。 (未開封のものを長期保存する場合は、冷凍庫をご利用ください。)